オンライン診療での処方箋
オンライン診療については拡大しているという実感がある。つい先日もオンライン診療の処方箋を受け付けた。
とはいっても、診察のみがオンラインで、その後FAXが医療機関から薬局へ流れてきて、処方箋原本は後日郵送で送られてくるという流れだ。
オンライン診療の利便性などは各所で述べられているので、細かいことは省くが、このオンライン診療の処方箋を受け付けた薬局薬剤師としての意見を記載したいと思う。
まずは不満点。
一つは病院、クリニックによると思うが、あまり詳しく説明を受けていない、受けられていないということだ。説明を受けていないのか、診察に限界があるのかわからないが、調剤した薬を見せて説明すると「???」といった反応を示される。こちらが困る。オンラインなので全身の症状が診えにくく、当然ながら血液検査もできていない。診断の精度が低くなりがちということが原因だと推測する。
薬局としては患者の訴えをよく聴き、当然疑義があれば疑義照会を行うこと、あるいは場合によっては対面診療を勧奨することも必要だろう。医師のオンライン診療の補完を行い、今後より重要になってくるフォローアップへ繋げていくことも必要だろう。
ただ利点もある。
診察での待ち時間がないため、イライラしている患者が少ない印象がある。病院で待ち、薬局で待ち、患者によっては一日仕事になる場合もある。その1段階目がある程度省略されていることは薬局にとって利点となろう。
そして、立地にとらわれないことも利点としてあげられるだろう。今現状薬の流通の問題から、特に急性期の薬については門前薬局にしか納品されない薬もあるが、冒頭で述べた花粉症の薬などは比較的どの薬局でも取り扱いがあるだろう。門前薬局から、かかりつけ薬局・薬剤師に患者移動が期待できる。
まだまだ問題点のあるオンライン診療ではあるが、薬局としても問題点、利便点を発信し、より良いシステムを作っていくべきであると考える。